ショアからオフショアまで幅広くルアーフィッシングを楽しんでいますが、ロッドは基本ゼナックをメインに使っています。
ブラックバスのロッドは他社
ブラックバスにおいては昔からトップウォーターの釣りが好きでZEALを愛用してきました。 近年ではテンリュウ、ツララを愛用したり、ノースフォークコンポジットのブランクスを購入して、オリジナルロッドを作ったりしました。
このようにブラックバスにおいては嗜好が異なっていたので正統派、トーナメント系のイメージが強かったブラッカートには手を出さずにいました。ただ、やっぱりゼナックが好きなのでブラックバスのロッドも、どうなんだろうというのはずっと頭の片隅にありました。
Frog専用ロッド?
絶対感度を謳うブラッカートは基本、高弾性カーボンとの事でこれも避けていた要因の一つですが、唯一、気になっていたのがB67 Frogという機種。 弾性は下げているようで硬いだけでなくゼナックの真骨頂である粘り、曲がりが強調されているモデルであり、マグロもいけちゃうよ!との事で破断強度も20kgオーバーの非公表という謎めいた仕様です。
ドラグ20kgとなるとステラSWの8000番クラスのフルドラグに値し、体が持ちませんし、(というか私には無理)急角度や傷などの外的負荷が無く、普通に使っている分にはまず折れないという事で良いと思います。それでいてバットはかなりスリムです。
完全にフロッグ専用の硬く曲がらないロッドでしたら興味は抱きませんが、フロッグのみならず巻物やワームなど他のルアーでも十分に使える汎用性もあるのがゼナックの上手いところ。
誘惑
これまでに幾度となく気になってはいたものの、1ピースだし面倒臭いからとスルーをしていましたが、最近、ナマズを再開したのもあり、ティップやバッドの強さ、レングス、手首への負担など思うところがあり、再びB67 Frogが気になって仕方なくなりました。
在庫を探せ
ゼナックストアでのB67 Frogの納期は5ヶ月後の秋。オークションを覗くとたまに出ていますが、1ピースですし、送料を入れると新品と変わらないくらいの値段になってしまいます。 最終手段で思い浮かぶのは隣町の大手釣具屋。
初めて行った時にゼナックが置いてあるのにも驚きましたが、幅広いメーカーからマニアックな機種まで在庫しており、県内の釣具屋で一二を争うロッドの在庫量だと思います。
ミュートスは在庫しているのを何度も見ていますが、ブラッカートはバサーからすればマニアックすぎるからさすがに無いか?でも、もしかしたら、あるかも…と淡い期待を抱きつつ、仕事帰りに足を伸ばして寄ってみることにしました。
開けた形跡のあるゼナック袋
ロッド売り場に着くと、まず、ロッドの紐が縛っていないゼナックのロッド袋が棚の下の通路に無造作に置かれているのが目に入りました。バス売り場だしブラッカートなのかな?とタグを見ると FROG!!
一発目で!!驚きを隠せずに開けてみるとガイドがでかい。スピニングのS66 Skippin’ Frogだった…。期待はしていなかったのに発見した嬉しさから再び急降下。 がっかりしつつも、棚を見上げると大量のロッドの中にゼナックのロッド袋が1つ混じっているのを発見。どれも黒い袋なのに素材の雰囲気ですぐに分かりました。
タグをみると 再びFROG!!
今回は67の文字も確認。まさかのまさかでした。店員さんに伺うと最近入ってきたばかりのようです。これまでに問い合わせは結構あったようですが、購入には至らなかったそうです。
悩んだ後に保護
何かの縁。気がついたら保護していました。今年はもう釣り具、買えません。
スピラド ブラッカート B67 Frog
前置きが長くなりましたが、ついに私にとっては禁断のブラッカートを購入してしまいました。
ロッドスペック
レングス | ジョイント | テーパー | ロッドパワー | ルアーウエイト | PEラインMAX | モノラインMAX | リアグリップ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
B67 Frog | 6.7ft | 1ピース | Mid-Fast | M-MH | 7〜28g | 70lb | 10〜25lb | 29cm |
アンサンドフィニッシュ、チタントルザイトガイド
私は基本的に、サンドフィニッシュにクリア塗装が好きなので所有しているロッドの大半がサンドフィニッシュです。オリジナルロッドもカラー塗装、クリア塗装をしています。 今回のブラッカートはそのような仕様なので覚悟しての購入ですが、ロッドネームの部分はせめてエポキシを塗って欲しかったかなと思いました。剥がれそう…。
ガイドはチタントルザイト。かなり小さめなのでフロッグモデルですし、太めのPEを扱う場合、やっぱりビミニツイストのPE直結が推奨なのかもしれないですね。ただ、フロッグ以外でも使いたいのでリーダーは組めてスペック通りくらいでしょうか?後日色々と試してみます。
振っただけでは硬い印象
ロッドのみを振った感じだけでは硬い印象で本当にアンダー7gが可能なのか?と感じると思います。ただ、ティップ部分はやはり繊細な気がします。
印象はミュートスのMid Game93に雰囲気は近い。 このMid Game93は10gを切るプラグも問題なく投げられるので、やっぱり、ゼナックはルアーを垂らして使ってみない事には分からない。店舗で触りながら購入するか悩んだのもこの点ですが、多くのゼナックロッドを使ってきた経験から大丈夫だろうと判断。
またもやゼナックの魔の手に…。
現在、ライトゲームからエギング、ロックショア、オフショアまでメインで使っているのがゼナックのロッドです。今の私にとって無くてはならないメーカーです。ゼナックとの出会いミュートスが始まり今となってはどのようなきっか[…]
使用感
トップウォーターシーバス
バスに限らず、ナマズやシーバスでも使えそうな印象でしたので、リバーシーバスのウェーディングで使ってみました。
POP-X、DOG-X、コアユのトップウォーター縛りでしたが、コアユは少々軽くて投げ辛さはあったものの、問題なく釣りが成立する飛距離は出ます。 ロッドだけを振ると棒のような印象でしたが、上記ウエイトのルアーでもキャスト時にティップがしっかりと入っているという事なので思っていた通りのロッドでした。
35cm程のシーバスがPop-Xで釣れましたが、しっかりとロッドは気持ちよく曲がっていました。色々なゼナックのロッドを使ってきた身として想像通りのロッドでした。 ちなみにグリップは短く設定されているのでウェーディングで使用しても、邪魔になりません。 (陸地がなく急いでグリップのまま撮ったらぶれてしまい、美しくないので写真は無し)
スモールマウスバス
シーバスで試した通り、小型トップウォータープラグやミノー、シャッドなどの巻物も特に問題がなかったので、ワームのビフテキを試してみました。キャストから感度まで全く問題ありませんでした。本当にオールマイティーなロッドです。
特にメガバスのKAGELOU 100Fのキャストとリトリーブが最高に気持ちが良くベストマッチだと思います。
39cmのスモールマウスですが、ロッドは綺麗に追従しながらもパワーは有り余っているので、不安感もなく、まだまだ余裕です。
プレジールアンサーも漆黒ですが、スピラドブラッカートも艶消しブラックの漆黒。同じく艶消しのエクスセンスDCとの漆黒コンビは素晴らしくカッコ良いです!
ブラックバスでのPEライン
エクスセンスDCは少々気難しいリールではありますが、見た目から重量バランス、操作感もばっちりなのでブラックバスにおいてはこの組み合わせで使っています。ちなみにブラックバスのベイトリールは基本はPE2号のショックリーダーが16〜25ポンドの間で4本拠り一択。 ビッグベイトのようにルアーの重量が増せば、基本は4号、最低でも3号以上となります。
メディアやプロ、多くのブログ等でPEラインは細め(スピニングタックル、0.6号から下)を薦めている場合が多いですが、個人的にはお勧めしません。PEラインに慣れていないなら尚更です。 ミドスト、ホバストのように水深をシビアに攻めるのであれば、水流、風の影響が少しでも受けにくい細いラインセッティングを組むのは当然ではありますが、ナイロン、フロロと同じように扱うとトラブル可能性は多くなるかもしれません。
障害物がないボートにおける縦の釣りならまだいいですが、そのボートに至っても他のタックルと干渉しただけで極細PEラインはダメージを受けます。それならばとスプールに巻き込むくらいのロングリーダーを組む人がどれだけいるでしょうか? 実際、細い方が飛距離が出るのは間違いではないのでナイロン、フロロと同じ強度(ポンド)だけで選びがちですが、自分が行くポイントなども考慮して太さも重要視した方が良いです。
私はブラックバスでスピニングを使う場合、PEラインは1号以上を使います。1号くらいだとパワーフィネスと言われるようですが、陸っぱりの場合、これでも細い方だと思っています。 ただ、太いPEラインを使っても、リーダーのバランスやノットがしっかりと出来ておらず、根がかりでぐちゃぐちゃに放置するのもよく無い。細いのがダメではなく、私も含めて情報は参考程度にして自分の釣り方、ポイントで選ぶのが一番です。