現在、ライトゲームからエギング、ロックショア、オフショアまでメインで使っているのがゼナックのロッドです。今の私にとって無くてはならないメーカーです。
ゼナックとの出会い
ミュートスが始まり
今となってはどのようなきっかけでゼナックを知ったのか思い出せませんが、多分、自社一貫生産のメーカーを探していたのだと思います。ゼナックのロッドに対する考えや理論、姿勢に共感しミュートス アウトレンジ105のRGガイドを注文したのが最初です。
信頼して曲げ込める
現物を触らずに高額なロッドを購入したわけですが、まさに求めていたロッドでした。
よく曲がり、粘り、安心してルアーのウエイトをロッドに乗せられる。使っているだけでも楽しいロッドに出会いました。これ以降、ゼナックの魔の手にやられていき、気が付けばジャンルごとに何本…。
ここに登場していないロッドがまだ多数あります。
ミュートスシリーズ
ゼナックの中でもミュートスは5本所有しており、使用頻度が高く愛用しているのがMid Game93です。パワーもありながら、ティップは繊細、ショートレングスの軽快な操作性に加え、TGベイトやマヒボックスの飛距離は凄まじく圧巻です。
継ぎも変則2ピースとなっており、仕舞寸法は大きくなってしまいますがセンターカットではないので、1ピースのような綺麗なカーブを描きます。
近年、昔のモデルがじわじわと生産終了していましたが、ついにMid Game93も製造終了のアナウンスがありました…。スペックよりも下回る10gを切るTDペンシルから60gのメタルジグまで快適にキャスティング、アクションができる最高のロッドです。
ソニオのショートレングスを開発しているらしいので、もしかしたら同じレングス帯のMid Gameも入れ替わるのかなとは思っていましたがやはり。年々、愛用のロッドがどんどん製造終了になっています。
初期からラインナップにあった96HHも良いロッドです。HHなので強いはずがただ棒ではないのがゼナック。ベリーがしなやかでキャスティングは気持ち良く、もちろん、ジグをしゃくっていても疲れにくい不思議な感覚のロッドです。このようなロッドこそがゼナックだと感じます。
Accuraでやれると言われればそれまでではありますが、Mid Game 96 Powerだったり、96HH、Duro 96HHHのようなメタルジグに特化したロッドが現在では無くなってしまったので、復活して欲しいと個人的には思います。
デザインはシンプル・半永久保証
ツララは華やかなロッドデザインとロゴですが、逆にゼナックはシンプルの一言。ミュートスのピアノブラックは美しい!ただ、ゼナックは製造終了になっても半永久保証を謳っており、破損しても修理してもらえるので安心して使い続ける事が出来ます。
しかし、半永久保証と言っても廃盤になったロッドに関しては製造終了後3年以降で部品が無くなった場合、修理ができなくなる可能性があるとの事です。
修理
カンナがガイドに引っかかったタイミングで運悪くリールを巻いてしまい、ガイドを曲げてしまったことがあります。私自身、しごき塗装からスレッド巻き、エポキシコーティングまで出来ますが、プロに任せられるものはお願いするスタンスですので、ゼナックに修理をお願いしました。
フェルールワックスを使用しているので釣りの最中に緩むことはほとんどありませんが、一緒にコミ調整もお願いした所、ばっちりきまって戻ってきました。末長く使う為にも調整も兼ねてお願いするのも良いと思います。
保証書について
よくオークションで保証書があるかどうか気にされている方が多くいますが、仮に付属していなくても、ゼナックにどのように購入したかを連絡すれば新たな保証番号を発行してくれます。逆に保証書があっても前オーナーがその番号で登録してしまっているとその保証番号は引き継がれず、再発行となるので気にしても意味がありません。
ミュートスの保証書をオークションで売っている人を見かけますが騙されないでください。
ロックショアに行きたくとも手の状態が悪く、道具の入れ替えを色々しておりました。ロックフィッシュ用ベイトタックル選び長尺ベイトロッドは少ない一番、迷走したのがライトゲームタックル、その次がロックフィッシュタックルで[…]
RGガイドシステム
全てRGガイドを選択
ゼナックを愛用するきっかけにもなったRGガイドシステムです。選択できない機種を除いて、私は全てRGガイドを選んでいます。
RGガイドのメリットとして、飛距離が伸びるという点が売りでもあり、宣伝の一番目に来るかもしれませんが、私自身が感じるメリットはそこではなく厳しい状況下においての釣りやライントラブルの少なさだと思っています。
飛距離アップにおけるガイドの数や径の大きさについては人それぞれ、考え方があるので肯定も否定もしませんが、実際にライントラブルは皆無ですし、飛距離についても私自身は大きく伸びるとも思いませんが、落ちる実感もありません。
何よりも向かい風や強い横風の場面でガイドが多い事によりキャスト時やリーリング時に発生するラインの膨らみ、たわみが抑えられ事から通常のガイドセッティングよりも難しい環境においては飛距離が落ちにくいかもしれません。
アシストガイドの有無
ゼナックのRGガイドシステムのロッドにおいて、トップガイドの次に狭い間隔で搭載されているガイドになります。
私自身、ロッドビルディングも行いますが、RGガイドを手にしてからというもの、このガイドのメリットは大きく感じているので、アシストガイドは必ず付けるようにしています。これによってラインのティップ絡みがほとんど発生しませんのでその都度、直すストレスから解放されます。
RGガイドに興味がある人は多いかもしれませんが、なかなか手にしにくく、ロッド自体も店頭で振っただけでは分かりにくい。硬い印象があっても実際には粘りがあるのでルアーを垂らして、使ってみると快適だったりします。
結局、自分が実際に使って体感しないと良さが分からないのが難しいところです。
ゼナックオリジナルRGガイド
特にゼナックオリジナル高足小口径バットガイドが搭載されているロッドにおけるキャストフィールは一度体感してしまうと他は使えなくなるほど爽快です。ラインブレイクをしてしまったのかと錯覚するくらいです。
ミュートスシリーズのRGガイド使用者は多いかと思いますが、私はライトゲームのアストラもRGガイドのモデルを使用しています。
現状は3機種のみに
このオリジナル高足小口径バットガイドが選択できるロッドは残念ながら下記3機種のみになってしまいました。
プレジールアンサー、スナイプ、バンブーワーク(2021年現在)
現状では残念ながらエギングからも撤退してしまいましたが、開発中らしい新ガイドで復活して欲しい限りです。
現在では入手困難なミュートスアキュラですが、ここまで希少品になるとは思ってもいませんでした。
ゼナックのロッドを購入するには
2018年頃まではいつでも発注が可能で3ヶ月〜遅くても半年くらい待てば届いていましたが、今はそう簡単にはいきません。
ミュートス ソニオは珍しくプロモーションに力を入れていた印象があり、その時期から人気が急加速した感じではありますが、ここ最近のゼナック全般で言えることはミュートスに限らず、どのロッドも売り切れが目立ち、納期もだいぶ先になるという事。
ひどいと来シーズンにも間に合うの?っていうのもあり、すぐに欲しい人は中古で買うしか方法がありません。
しかも、多くが転売ヤーであり、絶対にそこからは買いたくありません。しかし、これだけ、納期が先だと転売したくなる気持ちも分からなくもありませんが…。負けてはいけません。
追記:2023年11月からミュートスがこれまでの抽選販売ではなく通常販売に変更するようです。ただ、予定数までとの事なので他ロッドと同様に実質早い者勝ちになり、手に入りやすくなるかは微妙な気がします。
店頭在庫が不可
2022年現在、ゼナックのロッドは店頭在庫として商品を仕入れることは出来なくなっています。それはイコール実物のロッドを触れないという事を意味します。
既に所有していたり知り合いが持っている、そしてある程度ゼナックの特徴を知っている人はそのまま予約すれば良いですが、価格も高いが故にまずは実物を触って確認したい、これから使ってみたいと思っている方には厳しく、残念な状況であります。
今現在、店頭にあるロッドはこの決まりが出来る前に仕入れたロッドだと思いますのでそれが売れてしまえば、もう店頭で実物を触る事はできません。それ以降に発売された最新のロッドは直接見る事すら出来ません。
供給が全く追いついていない、その事から転売が増えてしまった。これも理由の一つかと思います。
発注すら厳しい状況
2022年9月、オーダーの受付が始まったので翌日の2日朝に覗いてみたら、ほとんどが既に売り切れのようです。もちろん、大手メーカーのような本数を作れないのは仕方ないとしても、購入したいユーザーにとっては厳しいの一言。ミュートスのように最初の一定期間は抽選にして、それ以降に予定数が残っているロッドのみ先着順でも良い気がしますが…。
売り切れの場合、次のオーダー再開は半年後なのでもう一生ロッドを手にすることは難しいのではとさえ思ってしまいます。
たまたま、忙しかったりしてたった半日くらい出遅れただけで、もう注文すらできない。ほんの数年前までは普通に注文できたのに、どうしてこんなにもなってしまったのか…?
ゼナックは以前からルアーウエイトの幅が広いものは結構、あったので個人的にはソニオが凄いとはそこまで感じていません。でも、ソニオが出た頃からメーカー全体的に品薄になり始めて、転売が増えてきたと感じます。
これまでにゼナックのロッドは色々と使ってきましたが、正直、現時点でラインナップにあるロッドで魅力を感じるものはもうありません。ユーザーとしてなんだか悲しい思いです。
従業員や製造数を増やす事は可能だったとしても会社としてのブランドやあえて在庫が残らない今の販売方法で安定的な売り上げがあれば良しとしているのかもしれません。
最近は限定だったり、抽選だったり(ほとんど当たらないらしい)次第にそこまでして買わなくてもいいやと思うユーザーが増え、他へいってしまうのではないでしょうか。限定をやるなら供給が落ちついてからであって、まずは通常ラインナップのロッドの供給を増やし、欲しいユーザーが買えるようにするべきだと私個人は思います。
希少プレミア感が残っていてはいつまで経っても転売は無くなりません。Jaffaも期間限定ではありましたが、抽選ではなく注文を入れれば購入可能でしたね。
過去にあった素晴らしいサービス
数年前まではコンファームサービスと言って、ロッドを3本まで取り寄せ、実際に手に取って比べたりできる(もちろん使用はできない)画期的なサービスがありました。
購入に至らない場合は返送の送料を負担することになっていましたが、1本でも購入をすれば無料だったと記憶しています。私は結局、このサービスを使わないまま終了となってしまいましたが、身近に在庫がなく手にすることができないユーザーにとっては大変、ありがたいものでした。
工房ルーフ(ROUF)というのもあり、いわゆるオリジナル仕様に改造してもらえるサービスでした。スピニングしか存在しないロッドでもベイトロッドに変更できたり、ルーフチューンガイド仕様にしてもらったり、所有する喜びがありました。
ガホウジン、アストラ、ウィッピー、ダンパー、Jaffa….
ゼナックは自社でも独創と言うキャッチコピーを使っていたくらい、他社にはないような独創的なロッドが魅力でしたが、ここ数年でどれもこれも廃盤になっていき、残念ながら大手メーカーにあるような無難なラインナップになってしまいました。しかも、ほとんど在庫がなく手にすることも難しい…。
ガホウジンやアストラは一般受けしにくいですし、経営的には廃盤にせざるおえないのだと思いますが、やっぱり悲しいです。ガホウジンとアストラの後継機種が出ない限りもうロッドを買うことはないと思います。
所有するゼナックのロッドは気付けば20本を超えました。数年おきにあった完全受注のジャッファオレンジ仕様も2014年を最後に行われていません。古くからエギングを牽引してきたゼナックには今一度エギングロッドを出していただきたい。
また、いつの日か、わくわくするような魅力的なロッドが出ることを楽しみにしています。
追記:2024年、待望のエギングロッドがINQLUDEとして復活しました。ライトゲームのアストラ後継が出てくる事を期待します!
一ヶ月以上続いている、連日の残業と昨年からの腱鞘炎によって釣りに行く機会が減ってしまっているのですが、やっぱり釣り納めはしたい。行ける日はここしか無い。という事で2020年の釣り納めに行ってきました。久しぶりの釣り釣り納めは[…]